製本地獄

オフセットじゃなくて、全部手で製本だからねぇ~。
とりあえず21冊分の文庫本は作り終えて、あとノベルズサイズを18冊
それから新刊を20冊づつ刷らないと~。
毎年製本している間体重の減る私。
恐るべし、製本ダイエット!!


本日の(というか最近の)読書

少し変わった子あります/森博嗣

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行く時々で店を構える不思議な名前のない料理屋がある。そこでは見ず知らずの女性と、ただ一緒に食事をするだけ。それ以上もそれ以下もない。
その空間に現れる女性と食事をする度に、抗えぬ魅力を感じてのめり込んでいく一人の男の物語。

連作短編だけど、感覚的に長編の章立てしたものというイメージ。
最初は奇妙な食事風景に戸惑う男が、徐々に怪しげな状況に魅せられていき、引き返せなくなるぐらいにはまり込むまでを森博嗣氏的な淡々とした書き口で書いていくのが魅力。仰々しくない分静かで、だけどどことなく不気味さを醸し出しているところが面白かった。


<本の姫>は謳う3/多崎礼

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表、アンガスのパートでは、地上に落ちた第17聖域に捕らわれていたアンガス一行は文字を捜す旅を再開する。だがその先々に待ち受けているのは、レッドが捲いたと思われる災いの火種ばかりだった。そして徐々に記憶を取り戻し始めた姫もまた、自らの行く末に迷いを生じていく。
裏、アザゼルのパートでは、愛する人が歌姫として手の届かないところに行ってしまったアザゼルが、聖域の天使たちと戦いを激化させていく。そんな中である一冊の本の存在が、現在と過去を繋ぐ鍵となっていく。

次巻が最終巻だけあって思いきり佳境な感じ。この間にしてようやくアザゼルとアンガスの繋がりが見えてきたような、姫の正体が分かってきたような……そんな気がする。この巻を読み限りでは、ハッピーエンドにはなりそうにない展開だけど、そこは多崎礼さんだから、煌夜祭のように、後味すっきり終わって欲しいなと思ったり。今回はアンガスのパートよりも、格段にアザゼルの方が面白かったな。


ラブコメ今昔/有川浩

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短編集。収録作品
ラブコメ今昔/軍事とオタクと彼/広報官、走る/青い衝撃/秘め事
ダンディ・ライオン~またはラブコメ今昔イマドキ編

自衛隊物恋愛短編集第二弾。 ……何だか読むのが辛くなってきた。
私はこの人の物語性はとっても好きだ。でもこの自衛隊シリーズは、自衛官のリアルな知り合いがいる場合、少し引く。自衛隊に取材をして書いているということだし、出てくる人ほとんどが実際の現役自衛官をモデルとしているのも分かっているけど、分かっているけど!
自衛官って……そんなに聖人君主か!?
広報に紹介されて有川さんが会う自衛官の皆さんはみんな品性方向なのだと思うけれど、何だか恥ずかしくなって来ちゃって、辛いわ……っつうか、痛いわ……(T_T)
でもまあ、その中でも好きなのは『軍事とオタクと彼』と『秘め事』かな。なんとなく普通な感じで。
有川さんに私が望むのは、やっぱ世界観がきっかり作られた長編小説かもしれない。文芸誌相手の短編よりも、大人向けラノベの作風を貫いて欲しいと思う、今日この頃。


空色勾玉/荻原規子

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幼い頃の恐怖の記憶を抱える少女・狭也は、祭に浮かれる村の中で、初めて自分が闇の氏族に属する人間だと知らされたのだが、物心付いてから崇めてきた光への憧れを守り、迎えに来た同族たちを拒絶してしまう。そして祭の夜、光を慕い、光の御子・月代王と共に、光の宮へ上がってしまった。時が経ち、そこは自分のいるべき場所ではないと感じ取った狭也は、仲間を救い、自らもそこから逃げるために忍び込んだ神殿で、稚羽矢と出会った。そこから人生が変わっていく。古代日本をモチーフにした、異世界ファンタジー。

壮大だけど、どことなくきっと私には合わない感じの話かも知れない。
面白いし、これがデビュー作だなんて凄すぎる! と素直に感動したし、一気に読んだ。
でもやっぱりちょっと何だか何かが私とは合わないんだろう。
異世界ファンタジーというと、やはり指輪物語、ロードスや、ソードワールドを愛して止まない私の場合は、きっと求める物語のファクターが、こっち方面にないんだろうと思う。だけど、恋愛物は好きなはずなんだがなぁ……。


深泥丘奇談/綾辻行人

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連作短編集。収録作品
顔/丘の向こう/長引く雨/悪霊憑き/サムザムシ/開けるな/六山の夜
深泥丘魔術団/声

普通の世界観として話が出てくるし、普通の人々なんだけれど、どこか微妙に狂っている。一番怖いのはそれが普通であって、知らない方が異常だと見なされてしまうこと。主人公の本格ミステリ作家が、四十を超して体調を崩し、罹った深泥丘病院。ここには同じ顔の医師や、眼球奇譚などでおなじみ、咲谷由伊などがおり、何かと謎の多い病院だった。ここを中心として起こる、奇妙な出来事を主人公が語る。
あとがきによると、色々実験的なことをしてみた、書くのが楽しかった短編らしい。この中の一編、悪霊憑きは、前に感想を載せたアンソロジー『川を流れる死体』に掲載されていたもの。
何だか
久々に奇談といえども、ミステリを読めたことで、ちょっとホッとした。
やはり私の本分は、ラノベじゃなくてミステリにあるのかも知れない。
ちなみにちょっと笑っちゃったのは

「この世には不思議な物などないのだよ」というのは、日本一有名な古本屋の言葉である

ということば。しかも

「この世にはね、不思議なことがあるんですよ」

と続いてしまうとこが笑える。しかも登場人物たちが最近ようやく京極夏彦を読みましてねとか話していたりするし(^^)
だから余計、不意に入り込む異常な日常が面白いのかもしれない。
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