最近思ったこと。

久々にBL(もちろんオリジナル)を読んでる。
結構気に入った作家が出来たので。
一穂ミチさんという作家さんだ。

地の文の書き方のなまめかしさや、文章表現の美しさ。
しんと密やかに澄んで美しい中に、微かな官能が
忍び寄っていてそこがちょっと小川洋子。
切なさや丁寧な人物の書き方は、ちょっと新海誠原作の
『雲の向こう、約束の場所』を書いた加納新太っぽい。

今まで読んだのは全部ハッピーエンドだ。
とっても綺麗でいい話ばかりだ。
それなのに、昔みたいにノリでBLを読めない自分に気がついた。
どうしても分析してしまうのだ。

まず、BLと言うジャンルの特殊性。
女性向けの本だと、この手の本は二つに分かれると思う。
一つは恋愛小説で、もう一つは官能小説と呼ばれる。
BLと言うジャンルはとっても特殊で、中身は恋愛小説なのだが、
最後には必ず激しいHシーンがあるので、官能小説だ。
でもBLってジャンル統一されてて、どちらも楽しめてお手軽だ。
恋愛であり官能であり、そんでもって男同士の夢物語である。

では女性が何故、BLにはまるのか?
若い時分は、色々とやれ、こんなジャンルが、とか、こんな
カップリングがと楽しんだ物だが、年を取るとまた変わる。
結婚して、子供を産んで、結婚生活の重さとか、家庭の辛さを
思い知った後だと、これを味わう気分が全然違う。

男同士の世界には、恋愛に性差がない。
男と女になると、どうしても性差が出てくる。
受けとか攻めの問題じゃない。立ち位置が違うのだ。

女でいて、愛されたいと思うことは結構重い。
男の前であれこれ女として、やらねばならない決まり
みたいなものがある。そこからはみ出したら、もう恋愛は出来ないのだ。
はみ出さないように、その上で愛されメイクだの、モテ系コーデ
とかを考えねばならないのである。
自分より一緒にいた女の方が綺麗って言うだけで、
彼が浮気をしないかとかはらはらして、落ち込んだり、
攻め系の勝負服を買い込んだりしないと行けない。
Hなんてしようもんなら、リアルに子供が……とか、
将来がとか、お互いの家庭がって問題が絡んでくる。
それに受け身であることを要求される。
家庭的だったり、センスが良かったり、一歩下がってたり。

で、永遠の愛の次に来るのは、お互いの家である。
つまり終着点は、橋田ドラマになってしまう。

……それ、とっても疲れません?

少なくとも私は嫌だ。嫌いだ。
女としてどうよ、と言われても困る。
出来る女になんぞなれないし、なりたくはない。
それは私じゃないからだ。
私が女だから、女としての何かを武器にして、
女の性を押しつけられて、それに縛られるのは嫌いだ。

だからBLは夢物語だ。
恋愛していても、受の子が家事をするわけじゃない。
人間としての立ち位置が、完全に同じなのだ。
一歩下がらなくてもお互いをいたわれる。
妻として、女として、母としてとか、問われない。
好きな人と一緒にいたいからという理由で完結する。
とっても幸福なおとぎ話だ。

きっと今の女性は、この現在日本に無意識で
生きづらさを感じているのかもなと思ったりもする。
本当に若い頃はそれに気がつけない。
腐女子しながら、自ら萌えを見つけることに一生懸命だ。
それが楽しいし、それが幸せだと思う。
でも年を食い、現実に立ち返った時、ふと、女性である
恋愛の息苦しさ、どうしようもない現実に面と向かうだろう。

そんな時にどろどろの男女愛憎物など見たくない。
だから私も、こうして現代のおとぎ話BLを
読み始めちゃったんだなと思う。

まあ、これは同人女子歴25年の、二人の
子持ち母さんがいうことだから、
ただの戯言に聞こえるだろう。
でもね、そんなこともあるんだよ。
おばさん、そう思ったんだよ。

とまあ、そんな話。
こんなおばさんの考えを元ネタにして、ちょっとラノベ風の
コメディを書きたいと思ったりもする。
おばさん、転んでもただでは起きないよ!

最近読んだ本

シュガーギルド
街の灯ひとつ
街の灯とおく
藍より甘く/四冊全部、一穂ミチ

さて今度は男臭い東直巳のハードボイルドでも読みますか!
……って、原稿直せ、自分!
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

さかもとまさのり

Author:さかもとまさのり
FC2ブログへようこそ!

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる